la petit cuvee

“プチキュベ”と、舌ったらずに発音して下さい。 くれぐれも、「ヴェ」と下唇を噛まぬよう・・・。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/--/--(--) --:--:-- | スポンサー広告 | Trackback(-) | Comment(-)
サーキィとカランダール
「日のめぐりがお前の血汐を流さぬまに/お前は盃に葡萄の血汐を流せ。」
(オマル・ハイヤーム『ルバイヤート』)


 『ルバイヤート』と言えば、古今東西の酒好きのバイブルだ。
 要するに「何でもいいからとにかく酒を飲もう」という詩がたくさん載っている本だ。過去の反省も現在の備えも未来の不安もぜんぶ忘れて飲むべし、酒は素晴らしい、というたいへん愉快な本だ。
愉快な本なのだけど、あまりにも刹那的かつ享楽的で、読んでいると「そんなことでいいのかこの人は?」と逆に不安になってしまう。
「夜は明けた、起きようよ、ねえ酒姫/酒をのみ、琴を弾け、静かに、しずかに!」
 なんて言って、綺麗な“酒姫(サーキィ)”たちが注いでくれる“紅の美酒”とやらを朝からかっくらってゴロゴロしている。んで、良いではないか、げへへ、とか言ってサーキィに絡んだりしたんだろうな(ちなみに酒姫というのは「酒の酌をする侍者」で、「それは普通は女ではなくて紅顔の美少年」なのだとか)。

 あれ、イスラムって禁酒じゃなかったっけ、という疑問に対しては、森川久美の漫画『イスタンブル物語』の台詞を引いておこう。「歴代のスルタン(皇帝)はみんなアル中だったそうですよ」。
 ハイヤームは「選ぶなら酒場の舞い男(カランダール)の道が良い」と言う。「酒と楽の音と恋人と、そのほかには何もない!/手には酒盃、肩には瓶子ひとすじに」、そしてこう放吟するのだ。「酒をのめ、君、つまらぬことを言わぬがよい。」
 時に、ハイヤームは偉大だと思う。人生は確かに短く儚いものだから。
 けれど、ハイヤームは生き方の見本にはならない。ただ酒をかっくらって過ごすには、人生はあまりに長いものだから。
 なればこそ私は酒を売って暮らしているのだが・・・、ハイヤームはこうも言う。
「腑に落ちないのは酒を売る人々のこと、/このよきものを売って何に替えようとか?」
スポンサーサイト
Comment
≪この記事へのコメント≫
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
Secret: 管理者にだけ表示を許可する
 
Trackback
この記事のトラックバックURL
≪この記事へのトラックバック≫
Designed by aykm.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。