la petit cuvee

“プチキュベ”と、舌ったらずに発音して下さい。 くれぐれも、「ヴェ」と下唇を噛まぬよう・・・。
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饒舌なるデカダンスの行方
「チーズの熟成は人間が賢くなり成熟するのと似ていなくもない  いずれの場合も、その過程を経るにつれ認識もしくは受容せざるをえないのが、生とは死亡率百パーセントの不治の病  緩慢なる死であるということです。」
(『最後の晩餐の作り方』ジョン・ランチェスター)


今回は予定を変更して、まだ読了していない本の引用。
物語がどうこうというよりその「博覧強記ぶり」が絶賛されたという、料理評論家ランチェスターの処女長編。苦手な文体じゃないのだけど、サスペンスやミステリが肌に合わないせいでうまく読み進められずにいる(ちなみに私はクリスティの『そして誰もいなくなった』をホラー小説だと思っていた。何分ローティーンの頃のことなのでご勘弁を)。

さて、予定変更の理由は、21日の午後に仕事を休んでほぼ一年ぶりに参加した「ワイン塾」。宝塚の近くで月イチ開催されている勉強会、というか三時間ほどで三十種前後のワインを抜栓する強攻テイスティング会。口に含むだけで飲み込まないのでさして酔っ払いはしないけど、ものの30分で嗅覚も味覚も疲れ果てててしまうのでまともにワインの個性と向き合えるのは最初の十種類程度。

昨日は赤白泡の計三十二種類で、最初にワイン名を明記したリストが配られるのだけど、私は今回ちょっと気合を入れて紙を裏返したまま半ブラインドで(といっても先に「次シャルドネ4種類行きます~」と告げられたり、ワインは自分で注ぐのでどうやってもラベルが目に入ったり、そうでなくてもボトルの形から大体の産地は察せられたりするのだけど)挑んでみた。古びた材木と干草、荒れた牧草地や汚れた羊を思わせるギシギシの強烈な白ワインがあって、感想を求められても「何じゃこら」としか言いようのない味わいだったのだけど(走り書きしたのは「知らない土地の知らないワイン。はじめまして。干草、石ころ、愛想は良くない」)、実はそれがオー・ブリオン(白)のセカンドだったりして魂消た。どうやったらソーヴィニヨン・ブランからあんな味のワインができるんだ?? ところがいま調べたところでは、ネットでの評と私が受けた印象とが掛け離れている。どうしたことか…。
そう。この「ワイン塾」、色々なワインを比較試飲できる貴重な機会、ではあるのだけど。

あまりにも慌しく(一種類のワインにかけられる時間はほんの2~3分)、しょっちゅうパンを勧められたり周囲とのコミュニケーションを求められたりして(「ワイン関係のお仕事なんですか?」「いえ~、ただの酒屋勤めです~」)、集中できない。あの白ワインの正体を見極めるには、たぶんたっぷり一時間はかかるだろう。

で、結論としては。
ワインは自分でじっくり選んで買ってきて、おうちで好きな料理を作って、それが面倒なら好きなチーズとオリーヴと美味しいパンだけ用意して、気兼ねしないでいい相手と、或いは一人で、ゆっくり味わうのが良いね。
ブラインドができないとか、一種類しか飲めないとか、そういうデメリットは確かにあるけど。でもその方が、ワインに対してちゃんと向き合える。抜栓直後からの変化も感じられるし、何より、そうやって飲んだワインは忘れない(これまでワイン塾でテイスティングした百種類超のワインのうち、今も覚えてるのなんて十種類にも満たない)。
まあプロのバイヤーなら、三分のテイスティングでポテンシャルを見極めるんだろうけどね。

私は何より、エゴイスティックにワインを愛する一個人であるので。

さて、ワイン塾が終わった後、主催者の方が経営するビストロに行く予定が夏期休業中とのこと、代わりに支配人が知り合いだという宝塚のイタリアンのお店まで送って貰い、何だかおハイソな店の雰囲気に怯みつつも着席。ぜんぜん空腹ではないので軽くワインとおつまみくらいで、と思って前菜の盛り合わせとチーズだけオーダーすると、お店の人に困惑される。「お一人様にお料理一皿は頼んでいただくことになっております」とか何とか。私は頭に来てスプリッツァを一気飲み。いっそメニュー突きつけて頼ませる意気込みならともかく、まあ今回は、みたいに物分り良くメニュー下げんじゃねぇよ。前菜盛り合わせのパテもキッシュも薄甘いうえに、生ハムにメロンて!(なるほど、これを「お料理」の一皿に数えないのはせめてもの店の矜持ってわけ?)まったく、パルミジャーノの欠片にオリーブオイルふりかけて500円もふんだくってんじゃないよ。

店員さんはイタリア語でオーダーを通していて、ワインリストにはイタリアワインがずらり、なのに何故か泡モノは「シャンパン」。
で、宝塚から阪急と地下鉄乗り継いでさらに歩いて泥のように疲れて帰ってきて、参加費とメシ代足せば余裕で飲みごろの特級ワイン買えるじゃん!

つくづく自己嫌悪に陥り、つまりは自分が馬鹿なので、宝塚のお店の名前は伏せておきます。一応、コースなら三千円代からあるし、巷の評判は良いよ。行ってみたい方はお問合せ下さいな(笑)
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