la petit cuvee

“プチキュベ”と、舌ったらずに発音して下さい。 くれぐれも、「ヴェ」と下唇を噛まぬよう・・・。
チーキィ・ピーキィ・トリックスター
「大量生産されるクルマといえども、自分の手に渡るクルマというのはそれしかない、この世でただ一台のクルマではある。」
(神林長平/『魂の駆動体』)


引用は、数年前にたぶん不本意な引用をしたことのある作家の、本来引用したかった本から。この一文のあとには、でもそれは理屈の上での話で、ただ一台のクルマとはいえ同じ形式のいわばコピーがたくさんあるのだ、と否定的な流れになるのだけれど、私は今ここで、この部分に対して肯定的に捉えて引用している。

ちなみに、私の免許はゴールドだ。
もちろん、ペーパーだ。
いや、ペーパーだった、十数年ものあいだ。

車そのものは嫌いじゃない。ただ、自分が運転するとなるとちょっと手に負えないというか、それなりに大きさも重さもある金属のカタマリをそれなりのスピードで操作するというのは、私には荷が勝ちすぎると思っていた(今でもまだ少し思っている)。自力では制御しきれないエネルギーを扱うこととか、それに伴うプレッシャーとか。ちょっと人類の、原発に対する感覚と似ているかもしれない(この記事の途中から私は車の運転を肯定することになるけれど、その辺は原発とは決定的に違う、と念のため、先に書いておく)。

それが、人生というのは摩訶不思議なもので、「車の運転なんて絶対しない/できない」と思っていた私が、ついに(?)「自分の車」を持つことになった。

教習所のペーパードライバー講習を受けること三回。一度目は教習所内を、ブレーキを緩めただけのAT車でのろのろと、ぐるぐると。二度目で少し慣れてきたところに、いきなり「じゃ、路上出てみましょう!」と教官の能天気な提案。広い道路だけをぱーっとヤケクソ気味に走って戻って来て。三度目の教習では、自分の生活圏を回らせてもらった。「はい、ぐーっと踏んで」。踏むって、もちろんアクセルをだ。「ぐーっと踏んで」って言われたって、あの、狭いんです、道が。電柱あるし、対向車来てるし、路肩に止まってる車あるし、通学路減速って書いてあるし、自転車走ってるし、おばーちゃん歩いてるし。
冷や汗かきつつ、「そこ左に入ってくださいー」って言われて初めて、教習所の前に戻って来てることに気づいたり。

車を買うことになったとき、もちろん新車なんて経済的に論外だし、中古の軽自動車、というのは絶対条件だった。そんで最初は、ぜったいワインレッドの車にする!と決めていたのだけれど、「運命の一台」だと感じたのは何と、白い車だった。
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こいつです。
スズキのアルトワークスRS-Z。
あ、ちなみに初心者マークつけてます。リアウインドウにはマジックで書いた「練習中」というふざけた紙を貼って。

今はもう生産されてない車なのだけど、何でも「羊の皮をかぶった狼」と呼ばれているのだそうで、走り屋さんが愛好してたりもするみたいで。そんな車に初心者マーク&張り紙って…と思いつつ、でもそのギャップも良いじゃん、と勝手に気に入って。

納車が昨日のお昼前だったので、その日の午後からさっそく(無謀にも)運転。
自分ではあんまり解らなかったのだけど、この車は「かなりピーキー(peaky)」なんだそうだ。

私と似てる。

もう、初心者マークを十枚くらい貼って走りたい気分だけど、今日は初めての一人ドライブで(引っ越し先の)近くの図書館に行って、新規カード作って、さっそく本を借りて帰ってきたんだ。ついでに広い駐車場で車庫入れの練習したりもしてね。

まだ怖いけど、怖がってばかりじゃ何も始まらない。それを教えてくれた人に感謝。
今日より明日は、明日より明後日は、うまく運転できるようになると思う。

アルトワークス、大事に乗ろう。

引っ越しの話を書く余裕もなく、いきなり車の話になっちゃいました。
諸々、報告しなきゃならないことは他にもあるのだけれど、それはまた後日。
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