la petit cuvee

“プチキュベ”と、舌ったらずに発音して下さい。 くれぐれも、「ヴェ」と下唇を噛まぬよう・・・。
filles de la fermeの妄想朝ごはん
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長浜まで、「フィーユ・ドゥ・ラ・フェルム」というお店にランチを食べに行った。
電車で片道一時間。
ただ、お昼ごはんを食べるために。
Filles de la ferme、「農家の娘たち」。
新聞か何かで紹介されてた記事を、母親が切り抜いて実家の冷蔵庫に貼ってたのだ。
それで、行こうよ、ということになって。

その帰り道、「ああいうお店で、泊まれたらいいね」と母親が言い出して、「ああいうお店」の朝ごはんを想像してみたらそれはもう美味しそうで、ごはん食べた直後なのに妄想が止まらなくなった。カリっと焼いたハードパンにバターと蜂蜜。半熟あつあつのゆでたまご。グリルしたソーセージに粒マスタードを少々。新鮮な葉物野菜の何種類かをヴィネグレットでさっと和えたサラダ。ミルクと絞りたてのオレンジジュース、淹れたてのコーヒー。
うーん、食べたい。すごく食べたい。
と、妄想が暴走する。

でもとにかく、ちょっと類を見ないくらい素敵なお店だったので、ちょっと類を見ないくらい詳細に書き留めておきます。不特定多数の目に触れるようなブログじゃないので、宣伝にはならないかもだけど、すごく応援したいお店。読んで気になった方はぜひ一度、行ってみてください。
※ちなみに、食事のときに写真を撮るのはあんまり好きじゃないので、画像はショップカードで誤魔化しておきます(笑)

↓↓本日のランチ↓↓

●チーズ2種(スプーンですくったモンドールと、もう一種類名前を忘れたけどジロールで削ったやつ)。料理を出すのが遅くなるのを気にされてたシェフの気遣い(サービス)の一皿、だと思う。でもこれが「ちゃんとした」すごく美味しいチーズだったので、その時点で「ここはぜったい美味しいお店だ!」と確信してしまった。

●きのこのポタージュ。小さな白いカップが可愛らしい。底のほうが茶碗蒸しになってて(フレンチなのに「茶碗蒸しになってます」という説明をさらっと普通にされていて、それが何だか楽しかった)、混ぜながら食べる。ふんわりした優しい香り、優しい味わい、優しい食感、優しい温度。興奮するのじゃなくほぐれていくような、どこまでも優しい感動。

●金目鯛のマリネ。表面をさっと炙ってあるのかな? 柔らかく煮た(茹でた?)小さな黄人参と、パリッパリの辛子水菜を合わせてあった。マリネそのものもとっても美味しかったけど、何よりこの辛子水菜がすごく元気で、うーん、本日の最優秀素材賞!!だった。

●きのこのブルギニョン風。「アヒージョ」のフレンチ版みたいな感じ。ココット皿に、アサリと、ごろんと切ったマッシュルームやエリンギ(私のは椎茸抜き)。パセリとガーリックの効いたオイル(エスカルゴバターの感じ。これが「ブルギニョン(ブルゴーニュ風)」なのだ)に浸して、パン粉をふってオーブンで焼いてあるのかな? 熱々で、ちょうどランチ全体のアクセントになってて、いい構成だなあ、と。残ったオイルもバゲットにつけて、はー、ご馳走さま。

●カワハギのムニエル。殻つきのまま縦半分に切った「ウチワエビ」というエビが一緒に入ってて、「エビはサービスです」とのこと(ビックリ)。トマトのコンカッセが入ったソースで、グリルしたカボチャと栗、あとチャービルが添えてあった。カワハギが予想外にふっくら(あんな薄っぺらい魚なのに)。しかしウチワエビってちょっと見、ウルトラマンとかに出てくる怪獣ぽい。味は、文句なしに美味しかったけど。

●洋梨のパフェ? スウィーツに興味のない私はデザートの名前を聞きそびれた。バニラアイスと、ヨーグルトのソルベ(くどいけど、スウィーツに興味がないので素材&用語ともに間違ってるかも)にフレッシュの洋梨、あと香ばしく焼いたスティックパイみたいなのとミントの葉が添えてあった。ソースの上に載ったケーキ(あの、スポンジの底に甘いソースが染みたやつ、すごく苦手)とかごちゃごちゃした盛り合わせが出てくるより断然、嬉しかったけど、んー、ちょっと体が冷えたかも。

●グラスワイン(白)。600円~という良心的な価格で、白で銘柄を訊ねると4種類ボトルを持ってきて見せてくれた。シャルドネ(産地見たんだけど度忘れ)と、マールボロのソーヴィニヨン・ブラン、フランス(たぶんロワール)のソーヴィニヨン・ブラン、アルザスのゲヴュルツ。素敵なラインナップでテンションが上がる。マールボロのソーヴィニヨン・ブランを選んだのだけど、これが完全にミスマッチだった。パイナップル的なトロピカル香がばんばん出てるタイプで、かなり料理の邪魔をした(こういう「オレがオレが」ってタイプのワインは、もっとがさつな食べ物に合うのだ。フライドチキンとか、ポテトチップスののり塩味とか)。ロワールのほうならピッタリだったろうに、残念。母にも、シェフにも、ちょっと申し訳なかった。

●コーヒー。食後の飲み物は、コーヒー・紅茶・ハーブティーから選べた。今日はコーヒー狂の母に合わせてコーヒーを頼んだのだけど、出してくれたカップが面白かった(何でも、「昔の資生堂の景品をおばあちゃんが大事に取っていたもの」だそうで、資生堂の名前と一緒に、Arthea Wilsonって刻印があった。南国風のオウムの絵、鮮やかな色づかいなんだけど不思議とうるさくない。アンティークっぽくて、なかなか素敵)。

さて、総評としては、もちろん何より「美味しかった!」というのが一番なのだけど、それだけじゃなく、細かい気配りを自然体でされていて、とても楽しくリラックスして食事ができた。料理の説明も、くどくなくさらりと(お皿の上であれこれ喋られると辟易する)。苦手な食材がないかも最初にちゃんと訊いてくれて、「きのこのブルギニョン」を私のぶんだけ椎茸抜きで出してくれた(椎茸が食べられないなんて、言うの恥ずかしいから大抵は我慢して食べるんだけど、今日は言えた)。
若い女性シェフが一人で調理もサービスもされてて、料理を出すのが遅くなることをかなり気にされてたのだけど、何せ、我々にはランチ以外の用事なんて何ひとつ無いのだ。近況報告とか、家族のこと、ご近所さんのこと、あとは庭のこと、野菜のこと、アリス・ウォータースのことなんかもお喋りしつつ、文句なしに楽しいひとときを過ごさせてもらった。
そもそも、美味しいものを食べるのに時間を気にするなんて勿体ないし、作ってくれる人にも失礼だ。「出てくるのが遅い」なんて文句を言う人はマクドナルドに行けばいい、と、ちょっと乱暴なことを言ってみたり。
帰り際、お店の前で育ってるレモンマートルの木から葉っぱを摘んで、ペパーミントのティーバッグと一緒にお土産に渡してくれたのも嬉しかった。今それを思い出してバッグから出してきたけど、とっても綺麗なレモンの香り!


私の知ってるお店では、四条川端の「ビストロ・スポンタネ」の料理がいちばん好きなのだけど、値段のことを考慮したら、ここ「フィーユ・ドゥ・ラ・フェルム」のほうが高得点かもしれない。まともなチーズとまともなパン、というだけでも、ここまで期待を上回るお店って、なかなかない。
難点は、うちから遠いこと、ただそれだけ(交通費だけでもう一回ランチが食べられるという遠さ。でも近くにあったらきっと足繁く通ってしまうから、それはそれで困るな)。

とにかく、素敵なお店だった。
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