la petit cuvee

“プチキュベ”と、舌ったらずに発音して下さい。 くれぐれも、「ヴェ」と下唇を噛まぬよう・・・。
暴走する調味料たち/コンビニ不味いもの列伝
「グラタンコロッケ(パン粉、バターミルク、その他)、小麦粉、植物油脂、ソース、トマトケチャップ、砂糖、ショートニング、パン酵母、脱脂粉乳、食塩、乳等を主原料とする食品、卵、ぶどう糖、加工でん粉、pH調整剤、グリシン、乳化剤、増粘剤(加工でん粉)、調味料(アミノ酸)、膨張剤、卵白リゾチーム、香料、ビタミンC、(原材料の一部に大豆・りんごを含む)」
(某コンビニエンスストア、というかセブン・イレブンで購入した「グラタンコロッケパン」の原材料表記)

「一人だと、ついカップラーメンでいいや、という気分になってしまいますが、体を作るのは食べ物。一人になってからのほうが、食事管理は大切です。」
(『自分定食』行正り香)


もとよりコンビニのパンに「美味しさ」は期待していなくて、ひどく不味いのでなければそれだけで許容範囲なのだけれど。
これは常軌を逸して不味い、というか露骨に、普通の食べ物ではない。

昼休み、職場の電子レンジで温めてから一口かぶりついた途端、その代物が「何だか得体の知れない物体」であることに気づいた。条件反射で「おえっ」となって、一口めはティッシュに吐き出してゴミ箱行きにして、それから袋の表示をまじまじ見つめたのだけど。

食べ物としての実体が、どこにもない。
辛うじて読み取れるのは「粉類と調味料と化学調味料と薬品」。
というか、これのどこにどうやって(どんな魔法の所業で)大豆とりんごが含まれているのか、是非とも教えてほしい。

でもまだあと6~7時間は仕事しなきゃいけないし、他に食べるもの無いし、私は空腹にはめっぽう弱い体質なので(しかも燃費が悪い)、至上命令は「カロリー補給」だ。
結局、我慢して最後まで食べた。
何となく、フォアグラを思い出した。
フォアグラそのものの味ではなくて、鵞鳥への強制給餌を。

コンビニの食べ物に対してはもともとマクドナルドと同じくらい警戒しているのだけど、何せコンビニは「コンビニエンス」だ。お弁当を作るガッツが頻繁に尽きてしまう「なんちゃって弁当派」の私は、週二回くらいはお世話になっている。
でもさすがにこの「グラタンコロッケパン」で、「もういいです、コンビニエンス・ストアなんてものには二度と頼りません」と言い切りたくなったのだけど、最近比較的マシなクロワッサンが新発売になったので、原材料を注視しつつ、上手に付き合ってゆこう、と半端な結論に落ち着いた。
というわけで、私はコンビニの食べ物、特にパンには詳しい。そして特に、コンビニの「不味いもの」に詳しい。ホットドッグロールみたいなパンにだぼだぼのマヨネーズと出来合いの鶏の唐揚げだけが挟んであったり、ホットドッグロールみたいなパンにだぼだぼのケチャップと魚肉ソーセージを彷彿とさせる妙に均一な質感のウインナーだけが乗せてあったり(そんで「ジューシードッグ」なんて名乗られても。「ジューシー」ってつまり「ケチャップだらけの状態」を表しているのね)、ファミリーマートの「三ッ星パスタ」(これはとにかく塩辛い! 開発の人たち、試食を重ねるうちに舌が麻痺したんじゃなかろうか)。あとローソンのダブルクリームドーナツ、これはさすがに食べたことないけど油っぽそうな揚げドーナツに生クリームとカスタードクリームが挟まれてて、表面にチョコレートソースのストライプが入ってるという代物(これが「とっておき宣言」って、よほど飢えに苛まれた時のために「とっておけ」ってことかしらん)。
あ、ちなみにファミリーマートのホットドッグは粒マスタードを使ってて、カレー粉で味付けしたキャベツなんかも挟んであってけっこう健闘してる感じがしたのだけど(材料の出所はいざ知らず、「餌」よりはずっと「食べ物」らしかった)、最近見かけないな。

というか、そもそも何故「グラタンコロッケパン」なんていう「いかにも」な代物を買ったのかというと、ふと目にしたその名前に、高校生の頃ロッテリアで食べた「グラタンコロッケバーガー」を思い出したせいだ。当時は「友達と外で何かを食べる」ということに新鮮な特別感があったので、「グラタンコロッケバーガー」は私の記憶の中で、すごく美味しかった、ということになっている(でも高校を卒業してから今に至るまでロッテリアに足を踏み入れたことは一度もない。いわんやマクドナルドニおいてをや。←高校のとき漢文でこういうの習った、というのを思い出した)。

もとい、グラタンにパン粉をつけて揚げるというのは、チキンライスをおにぎりにする程度の、いささか珍妙ながらもまだ許容範囲内の発想だ。
しかし「パン粉、バターミルク、その他」は決して「グラタンコロッケ」ではないし、そもそもバターミルクって何? この「どろっとしたクリーム色のスライム」がそうなの? だとしたらバターミルク=グラタンなの? っていうか「その他」って何なの?
とりあえずそのスライムにパン粉をつけて揚げてみて、それに「どろっとした茶色のスライム」を絡めてパンに挟んでみたら「グラタンコロッケパン」になりました、って。
手触りはまるで死んだばかりの小動物のよう。そんで一応、何となく全体として、グラタンとコロッケのニュアンスだけは醸し出している。たぶん加工でん粉とか増粘剤とか「ソース」とかの効能で。

うーむ、悪夢だった。

それにしても、同じくらい異常だと思うのが最近のスナック菓子やカップラーメンの味つけ(絶対に食べたくないと思う)。たとえばポテトチップス、塩味とかコンソメ味は別に構わない。のりしお味も構わない。「ソース味」「チーズ味」もまだ良くて、「ハーブソルト味」なんかは逆に好ましく思えるのだけど、「たこ焼き味」とか「焼き鳥味」、「クラムチャウダー味」、「唐揚げ味」になるとちょっと剣呑で、甚だしいのが「焼きそばUFO味」とか「チキンラーメン味」。
何なのよそれ、と思う。
どこまで実体のない過剰な味付けをすれば気が済むんだろう、と。
そして「みそバターラーメン風おむすび」って何!?
カップ焼きそばの「チーズ味噌とんこつ味」ってどういうこと!?

…もう、気を失いそうです。
麦ごはんと梅干しだけでステーキとポテトフライに立ち向かおうとした日本人を、決して礼讃はしません。日本の伝統的な食生活が健康の秘訣だとも言いません(私は「最後の晩餐」にはバゲットとブルーチーズでボルドー右岸の赤ワインを一杯飲みたいと思っている非国民です)。
でも、チーズ味噌とんこつ味の何だかわけの解らない代物よりは、麦ごはんと梅干しのほうが百倍美味しいと思います。

最後まで読んで下さった方、ありがとうございます。
そして賛否問わず、ぜひともコメントお願いします(笑)。
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