la petit cuvee

“プチキュベ”と、舌ったらずに発音して下さい。 くれぐれも、「ヴェ」と下唇を噛まぬよう・・・。
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ノスタルジック☆ウォーターフロント
「簡単な楽しみを多く持つというのはとても大事なことだ。その窓をごらん。身体がこわばって、起きあがって階段を降りることもできないときでも、そこにすわって世界を眺めることができる。」
(『スロー・リバー』ニコラ・グリフィス)


本文とは関係なく、私の簡単な楽しみ=休日の贅沢な朝食。
高山なおみさんの「北欧風プレート」を作ってみました。中央から時計回りに、黒パン、粒マスタード、マッシュポテト、ルッコラ(レシピではベビーリーフ)、ゴーダチーズ(レシピではチェダーチーズ。近所のスーパーに売ってなかった)、オイルサーディン。

北欧風朝食プレート


子供の頃、たまに家族ぐるみで教会をサボって、瀬田川のほとりにある喫茶店のようなカフェのようなお店に遅い朝食を取りに出かけることがあった。朝食メニューはいわゆるコンチネンタル・ブレックファストで、確か、パンと玉子の組み合わせが4種類くらいあって(ゆでたまご&クロワッサンとか、スクランブルエッグ&トーストとか)、それぞれのセットに何故か「パリ」とか「ニューヨーク」とかいう名前がついていたのを覚えている。

スクランブルエッグは半熟の熱々でちょっと強めの味つけで、パリッと焼いたベーコンが下に敷いてあって、すごく美味しかった(記憶が多少、美化されてるかもしれない。その店はずいぶん昔になくなってしまったので、今も美味しいと思うかどうかは検証できないのだ)。

店は白いタイル張りのような建物で、窓からは深緑色をした瀬田川の水面が見えた。今も昔もあまり水の綺麗な川ではないのだけど、さざなみを立てて悠々と横たわっているその川を眺めながら、私はいつも、自分が家族と一緒に船に乗っているような錯覚をおぼえたものだ。

水は見ていて飽きない。ダ・ヴィンチが夢中になってスケッチした気持ちがよく解る。タルコフスキーが「水より美しいものは存在しない」と言った理由もよく解る。テグジュペリは、水は生命に必要なのではなく生命そのものなのだと書いた。ターナーは水彩から油彩へと表現方法を変えたけれども、それでも死ぬまで川と海とを描き続けた。そして、武満は水音だけで構成された音楽を作った。

水の色、水の形、水の匂い、水の味、水の音、水の感触。
それらに対する私の思いは、限りなくノスタルジーに近い。
いや、恐らくそれは、ノスタルジーそのものだ。

昔住んでいた家は、水道の水が甘かった。
暑い夏の日、庭の水撒き用の蛇口をひねってホースから飲む水はまさに甘露だった(汚いから飲んだら駄目だと言われてたけど)。
キラキラする透明な水しぶき。手をのばせば触れられそうなミニチュアの虹。
未だに、あの「庭の水」より美味しい水を私は飲んだことがない。

海はあまりにでかくて不穏で音もでかくて時に猛々しくて底が知れないので苦手だけれど、私は死んだら土でなく水になりたい。オフェリヤのように川を流れてみたい。

できれば海ではなくて、大きな湖に注ぐ川を。


タイトルの「☆」は何かって?
つのだ☆ひろの真似です、たぶん。
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Comment
≪この記事へのコメント≫
涙がぽろり
家族の思い出...
琴線に触れる内容でした。
グスッ。
2007/03/12(月) 12:38:51 | URL | トチメンボー #-[ 編集]
辛い涙ではありませんように…。
2007/03/13(火) 19:47:28 | URL | サト #-[ 編集]
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