la petit cuvee

“プチキュベ”と、舌ったらずに発音して下さい。 くれぐれも、「ヴェ」と下唇を噛まぬよう・・・。
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死ぬまでに飲みたい10のワイン
「深い森を散策する、夢見がちな貴族」
(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ“グラン・エシェゾー”の評)


死ぬまでに飲みたい10のワイン?
そんな話を始めてしまったら、二ヵ月や三ヵ月じゃ終わらないんです。
いえ、きっと、一生かかっても終わらないんです。
本当は。
でも強引に、今日は時間制限を設けて「死ぬまでに飲みたい10のワイン」を決めてしまいます。何故かって? 音楽でも小説でも映画でも食べものでも、自分の好きなものを数え上げてそれについてあれやこれや考えるのって、楽しいじゃないですか。特に気分がくさくさしてる時なんか、もう、他に打つ手がないわけです。
ということで、タイムリミットは30分(短っ!)

以下、①造り手&ワイン名(同名の場合、造り手名を省略) ②タイプ ③産地 ④品種 ⑤コメント。ヴィンテージを指定しないのは、基本的に私がヴィンテージにさほどこだわらないのと、そもそもいつ飲むか決まっていないので「何年もの」というのじゃなく飲むときに飲みごろのが良いので。

1. ①ドメーヌ・マルク・テンペ“ローズ・ソヴァージュ” ②ロゼ辛口 ③フランス>アルザス ④ピノ・ノワール ⑤数年前、ビオワイン専門のインポーターさんの試飲会で出会ったマルク・テンペ。ブドウの生命力にあふれた、奇跡みたいにキラキラしたワインを造る生産者。リースリングもピノ・ブランも極めて捨てがたいのだけど、ここは敢えて(ピノ・ノワールの出来が「赤ワインを造るには不充分」だと判断された年にだけ生産される)ロゼを。“野生のバラ”と名付けられたこのロゼもまた、奇跡みたいにキラキラしている。

2. ①ドメーヌ・シモン・ビーズ“サヴィニィ・レ・ボーヌ レ・ブルジョ” ②赤 ③フランス>ブルゴーニュ>サヴィニィ・レ・ボーヌ ④ピノ・ノワール ⑤シモン・ビーズは、当主の妻が日本人だというので日本でもけっこう知られている作り手。何と言うか、独特の暗い色気を秘めたワインが多い。抜栓直後はこれでもかというくらい頑なに閉じていて、それがグラスの中でゆっくり開いてゆくのがこの上なく魅惑的。普通ブルゴーニュのピノ・ノワールと言えばもう少し北の産地、コート・ドール(ジュヴレイ・シャンベルタンやらヴォーヌ・ロマネやら)にスポットが当たるのだけど、どうも判官贔屓なのか、サヴィニィをチョイス。

3. ①ランソン“ゴールドラベル ブラン・ド・ブラン” ②白泡 ③フランス>シャンパーニュ ④シャルドネ ⑤これまた試飲会で、幸運にも無料でテイスティングに供されていたトップ・キュヴェ。アフターにオレンジピールのような後を引く苦みがあってすごく印象的だった(ふだん安いのしか飲んでないから余計か)。似た味わいを求めて色々試しているけど一向に見つからない(ふだん安いのしか試してないから当然か)。まあ、値が張るとはいえ天下のクリュッグほどじゃないから、思い切って買えばいいんだけど。

4. ①“シャトー・アンジェリュス” ②赤 ③フランス>ボルドー>サンテミリオン ④メルロ、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン ⑤いつだったか、何だったかの本で、このシャトーの醸造に携わる女性のことが書いてあった。いわく、「こんな人が働いているメーカーに不味いワインはない」(昔このブログで引用した気がする)。ずっとそれが記憶に残っている。もともと私が赤ワインを初めて素直に「美味しい」と思ったのはこのサンテミリオンのワインだったので、原点回帰の意味でも。

5. ①“シャトー・シャス・スプリーン” ②赤 ③フランス>ボルドー>ポイヤック ④カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、プティ・ヴェルド ⑤これは、まあ、ワインそのものというよりはネーミングで選んだ一本(もちろんワイン自体も素晴らしいのだけど、私がこのワインを買うのは常に厄払い的な動機でだ)。“憂いを払う”という意味のこの名前、一説にはボードレールの詩に由来するとも言われているけど、今はバイロン卿の命名とするのが一般的らしい(まあどっちでもいいや、ボードレールもバイロンも嫌いじゃないし)。

6. ①ドメーヌ・ヴァランタン・チュスラン“ピノ・オーセロワ” ②白やや辛口 ③フランス>アルザス ④ピノ・オーセロワ ⑤これは某百貨店の一般向け試飲会で出会った一本。基本的には辛口なのに蜂蜜みたいな芳醇さがあって、「ピノ・オーセロワって何物??」と好奇心を俄然かきたてられた(思えばビオに好印象を持ったのもこの時が初めてだった。でも今に至るまで他の生産者のピノ・オーセロワに出会ったことがないので、品種の個性なのか造り手の個性なのかは判然としない)。

7. ①丸藤葡萄酒工業“シャリオ・ドール 白” ②白甘口 ③日本>山梨 ④甲州 ⑤私の好きな詩人、日夏耿之介の命名だとか、数年前に勝沼を訪ねた時に出会ったワインだとかいう、個人的な思い入れもありつつ。でも本当に、嫌みのない甘さと険のない酸味を併せ持つ、優しい良いワインだと思う。デザートワインにはそんなに心惹かれない私だけど、これだけは別。でも何故かずっと1987年ものしか売られてないので、他のヴィンテージは造ってないのかもしれない。だとしたら、セラーを買って4~5本は買い置きしておくべきかも?

8. ①ニコラ・ジョリィ“サヴニエール・クーレ・ド・セラン” ②白辛口 ③フランス>ロワール ④シュナン・ブラン ⑤ロワール+シュナン・ブラン+辛口+ビオ、つまり私の好きな要素をありったけ集めたワイン。ロワールのシュナン・ブランは大好きなのだ(ふんわりと優しく瑞々しい白桃のような香りや、とろりとした柔らかな舌触り)。ニコラ・ジョリィの単一畑クーレ・ド・セランをまだ一度も飲んだことがないというのが、「死ぬときにはきっと心残りだろうな」と思う。

9. ①カレラ・ワイナリー“ジェンセン” ②赤 ③アメリカ>カリフォルニア>セントラル・ヴァレー ④ピノ・ノワール ⑤アメリカでロマネ・コンティを造る!という壮大な夢を抱いた一人の男が、人工衛星を使って似た土壌の土地を探し、DRCの畑から盗んだ(?)苗木を植えたとかいういかにもアメリカンな物語には、どちらかというと気遅れしてしまうのだけど。でも、カレラのワインは結構好き(シャルドネもヴィオニエも)なので、そういうがむしゃらな情熱が生み出した傑作、というのも一度は飲んでみたいと思う。

10. ①ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ“グラン・エシェゾー” ②赤 ③フランス>ヴォーヌ・ロマネ ④ピノ・ノワール ⑤どうやらこの歳になって、私はボルドー派からブルゴーニュ派に完全に鞍替えしたらしい。ともあれ、DRC(読んだことのない某格闘技漫画で「何十倍の値段だが感動はせいぜい数倍」とか語られていたらしいけど確認はしてない)。本来なら本家ロマネ・コンティかリシュブールを選ぶ局面なのだろうけど、ここでもあまのじゃくぶりを発揮し、グラン・エシェゾー。「深い森を散策する夢見がちな貴族」という形容、よく「こんなこと言われても全然わからない」というリアクションが取られがちなのだけど、わかるよね? まさに深い森、その森を散策する貴族、それも夢見がちな貴族。こんな具体的な形容ってちょっとないよね?

以上!
やっぱり制限時間はオーバーしちゃったけど、意外と(「死ぬまでに飲みたい10本」にしては)廉価だし特別稀少なものでもないなので、何だ買えるじゃん、買って飲めるじゃん、買って飲んで満足して死ねるじゃん、と楽観的なのか悲観的なのかよくわからない結論になってしまった。
「死ぬまでに飲みたい」というよりは、「死ぬ前に(もう一度)飲みたい」という感じかな。

ではでは、おやすみなさい。


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