la petit cuvee

“プチキュベ”と、舌ったらずに発音して下さい。 くれぐれも、「ヴェ」と下唇を噛まぬよう・・・。
冬の夜、ロジェは何も言わずに
いつかこの日々を恋しく思う時が来るのだろうか、別れた恋人を慕うのと同じ痛みをもって?

羊の真似をする者が狼に喰われるのなら、狼の真似をする者はきっとトラバサミを踏むのだろう。逃げるためには自分の足を喰いちぎるしか方法はない、けれど狼の皮をかぶった羊にはもちろん、そんな理性的な振舞いはできない。

片足を鉄の顎に挟まれたまま、羊は臆病に、いくぶん怠惰に、逃げ出すことをあきらめるだろう。

理解し合うということは、お互いに理解し合うことは決してないのだということを理解し合うことだ。目を閉じて「僕は君を理解している」と信じてみても、目を開ければ相手は腹を立てていたり傷ついていたりする。少女がぬいぐるみを抱いて眠っても、朝になればベッドの下に転がり落ちているのと同じで…。

狼の皮をかぶって戦おうとはしてみたけれど、Jが言うには僕は「どこから見ても羊にしか見えなかった」そうだ。
自分の葛藤がそんなふうに笑われるのが、何故か、僕には少し心地よかった。

辛い一年だったけど、笑える一面も確かにあったのだろう。

そしてきっと、それはそれで良いんだろう。



追記、一人称が「僕」なのは単に語感上の選択。できればフランス語に訳して男声で音読して下さいな(誰が?)。
「この物語はフィクションではなく、実在するあらゆる人物・団体と関係があります」。
一年前に「2011年の座右の銘」と決めたパヴェーゼの「羊の真似をする者は、狼に食べられる」を踏まえた、今年一年の反省。

「ロジェ」はうちにあるテディベア(!)の名前。まだ十代だった頃、母親と一緒に買い物に行った時に(私がではなく)母が「このコ連れて帰るぅ」と駄々をこねて勝手に購入した熊だ。いつの間に私の熊になったのか定かではないが、私が奪ったわけでないのは確か。まぁ、愁いのある表情がなかなか賢そうで気に入っている。
あ、ちなみに私はぬいぐるみを抱いては寝ません。ロジェにも真面目に語りかけたりはしません。そんでロジェはもちろん、冬の夜だろうと夏の朝だろうと何も言いません。言ったら怖いやね。

さらに追記、もともと無力であるはずの祈りや希望に度を超した期待をかけるしかない今、祈りと希望とが何とか持ち堪えてくれることを、切に願います。

来年の座右の銘を、そろそろ決めなきゃ。
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