la petit cuvee

“プチキュベ”と、舌ったらずに発音して下さい。 くれぐれも、「ヴェ」と下唇を噛まぬよう・・・。
ライブハウスで、紫煙の向こうに
ポスターだらけの壁にもたれて、紫煙に紛れてモスコミュールを飲みながら、サンタラを聴く。
昨日はそんな感じで、とても幸せな時間を過ごした。
大人みたい。いや、大人だけど。

そして、うちに帰ってから、自分が飲んでいたのがどう考えてもモスコミュールじゃなかったことに気がついた。透明だったし炭酸入ってなかったし、アルコールけっこう強かったし、いま思うとジンの香りがした。ジンライムみたいだったけど、浮かんでいたのはレモンの薄切り。
何でうちに帰るまで気づかなかったんだろう、と考えてみたけれど、たぶん、それがサンタラの音楽にとても良く似合うお酒だったからだろう。
サンタラについてはかなり昔に書いたことがあるので、今回は引用はなし。

ライブ、すごく良かった。
場所は、京都の「磔磔」。
クラシック以外の音楽を「生で聴きたい」と思ったのは初めてで、もちろん、コンサートホールではなくライブハウスに入るのも、生まれて初めてだった。

壁ぎわのベンチの隅っこが空いていたのでそこに座った。すぐ脇のドアから人がひっきりなしに出たり入ったりしていて、何だろうと思ってたらトイレのドアだった。開演までの40分くらいの間、薄暗い中で本(コニー・ウィリスの『わが愛しき娘たちよ』)を読むという暴挙に出たのだけど、しばらくしたら隣の人も本を開いて読み始めたので驚いた。

とはいえ、せっかくの「オールリクエスト」のライブだったのに一曲もリクエストせずに行って(いや、やる気がないとかじゃなく、リクエストして却下されたら悲しいだろうなと思って。あとはまあ、サンタラのファンならいい曲を選んでくれるに違いない、安心して任せよう、と思って)、それでも聴きたかった曲はほとんど聴けて(聴けなくて残念だったのは「約束のワルツ」と「Charms」くらい)、というか聴けた曲がほとんど「私がベスト盤を編むなら」的なラインナップだったのですごく幸せだった。って長い文章。

サンタラの二人、慣習に従うなら敬称略のフルネームで書くところだけど、何となくそんな気分じゃないので「キョウコさんと砂田さん」は、写真で見るよりずっとキレイでかっこよかった。
もちろん音も、CDで聴くよりずっとずっと、キレイでかっこよかった。

キョウコさんの声は時に力強く、時にいとおしく、時に不埒で、時に儚く、時にとってもチャーミングで、ちょっと踏み外しはあったけどそれもむしろ魅力的で(砂田さんのフォローも上手かったけど、うーん、何をやっても可愛い人というのがいるものだ)。

それから、砂田さんのギターの音と、声。CDだとどうしても「歌」ばかり聴こえてしまうのだけど、ひとりの人が出す音とは思えないくらい多彩で奥行きがあって、しかもキラキラと精緻。そんなギターを弾きながら、あの圧倒的なヴォーカルにすごく微妙な音程のコーラスをぴったり合わせる、という無理難題を見事にこなしていた(「ほんとに生で合わせてる!」という、些か失礼な感動を私はした)。

「家出少年」とか「Big River」とかの、二人の声が重なるときの至福、そう、まさに至福。私はうっとりしながらサンタラの歌に、音楽に、身を浸した。揺れながら、時々、目を閉じて。

クラシックだとそんな人はいないので私は揺れたいのを我慢しながらじっと聴くのだけど、昨日は揺れるどころか首をぐるぐる回しながら聴いてる人までいたので、私も安心して揺れながら聴いた。

良いね、ライブハウスって。良いね、ライブって。
あんなに空気の悪いところであんなに歌をうたって、喉だいじょうぶかな?と少し心配にはなったけど。

また来年も行けたらいいな。

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≪この記事へのコメント≫
ライブハウスの空気は、確かに独特で良いですよね。
俺も学生の頃は、インディーズがライブしてるような店によく行ってました。そんなに音楽に興味ないのに……。

しかし、その謎のモスコミュール、気になります。
2011/11/18(金) 00:46:23 | URL | pac #-[ 編集]
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