la petit cuvee

“プチキュベ”と、舌ったらずに発音して下さい。 くれぐれも、「ヴェ」と下唇を噛まぬよう・・・。
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琥珀の欠片の降りしきる…
『琥珀捕り』。
幾つも並んだ部屋の扉を、ひとつずつ開けては中を見て回る。
そんな風にして読む本。

チェス盤とその駒、羽根ペンとインク壺、金色のタッセルでまとめた重い緞帳、石膏の天使像。萎れたバラと油絵の匂い。

それらの間に時折、きらめく琥珀の欠片。

窓の外にひたひたと海の水が満ちてくる。海豚の群れがそこを横切る。

ずいぶん美しい、詩的な言葉の連なり。
そう思って奥付けを見ると、著者のキアラン・カーソンはアイルランドの詩人なのだそうだ。

読み始めてすぐ、山尾悠子を思い出した。
記憶の底から浮かび上がってくるシーンは多分『ラピスラズリ』のもので、タイトルに鉱石の名を冠しているのも『琥珀捕り』とリンクする。

(キアランという名前は私には女性名のように思えるけれど、途中まで読んで、男性かもしれないと思い始めたところ)。

度外れに寡作な山尾悠子の新刊が少し前に出ていたことを、一昨日、私は知った。

買おうか。
買ってしまおうか。

国書刊行館の、装丁も美しい『ラピスラズリ』と『歪み真珠』。

そうして、迷宮的な物語の世界に、しばし遊んでみようか。

透明な水晶球につけられた瑕疵にも似た、その世界がもたらす微かで鋭利な傷を含めて、もう一度、楽しんでみようか。
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