la petit cuvee

“プチキュベ”と、舌ったらずに発音して下さい。 くれぐれも、「ヴェ」と下唇を噛まぬよう・・・。
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偽善者の祈り
「これは何年かに一度だけしか起らぬような、人の精神状態が正確に心の眼にうつる瞬間の一つだった。」
(『緋文字』ナサニエル・ホーソーン)

…人の(己の)精神状態が正確に心の眼にうつる瞬間。

その瞬間を、私は恐れるだろうか?

否、恐れはすまい。
自分の精神状態ならば、それが心の眼にうつることは、むしろ冷静な理知の瞬間として歓迎されるだろう。

私が恐れるのは、この心の眼に、「他者の」精神状態が正確にうつる瞬間なのだ。

それが何年かに一度ではなく、しばしばあるので参る。

煩くて重くて意識が引きずられる。通りを歩いていて、民家の窓の向こうに不和の景色を見てしまうのと同じ。

誰かが傷つき疲れて、声もなく泣いている。
誰かがその傍らで、どうにもならない怒りと混乱に身を焼かれている。

それらの不幸を前に、私にはいったい何ができるのだろう?

彼ら/彼女らが私に向けて何かを語ってくれるなら、私は耳を傾けよう。語ることで、ただそうすることで、癒える傷もあるだろうから。

私は神を信じない。
けれど、他者のためなら祈れる。

神様、冷徹で残酷な…。
でも確かに、祈ることで、ただそうすることで、癒える傷もあるらしい。

…少々『緋文字』調の出だしだったけど、読み返してみると、自分を神様に見立てているようにも受け取れる文章。

ああ、こうして訪れる冷静な理知の瞬間は、私を深刻な自己嫌悪へと導くのだ!

…と、再び『緋文字』調で締めくくってみる。
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