la petit cuvee

“プチキュベ”と、舌ったらずに発音して下さい。 くれぐれも、「ヴェ」と下唇を噛まぬよう・・・。
たとい、死の影の谷を歩むとも (2010年に向けて)
「光あるうちに光の中を歩め」
(レフ・トルストイ)

実を言うと、私はロシア文学が大好きなのに今までトルストイを読んだことがない。『戦争と平和』くらい読まなきゃいけないと思うのだけど、どうも抹香くさいというか(キリスト教だから抹香はないか)、教条的なイメージが強いので敬遠しているのだ。

この「光あるうちに光の中を歩め」というフレーズも、光はいつまでも射してるものじゃないんだぞ、神の教えに従うなら今のうちだぞ、という、何やら脅迫めいた響きを持っている。

でも、ここは敢えて曲解しようと思うのだ。

光はいつまでも射してるものじゃない。確かにそうなのだろう。だから、それはそれで認めて納得してしまうとして、でもとにかく今は、射している光があるのだ。

どこかから射してくる光があってそこへ向かって歩いてゆく、というのではなく、今ここに降り注いでいる光の中を、歩いてゆくということ。

どこへ向かってかは知らない。でも今は、それを問うことはやめよう。

希望とか幸福とかそういうもののメタファーではなく、ただ「明るさ」「あたたかさ」としての光。その中を歩めることを、素直に喜ぼう。

そして、光の中でこそこう謳うのだ、「たとい死の影の谷を歩むとも、禍を恐れじ。汝、我とともにいませばなり」と。
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≪この記事へのコメント≫
新年おめでとう。

「今年の事は今年のうちに」と言われてるような気がします。
昨年の汚れを昨年のうちに掃除できなかったので、心がちょっと痛いです。
トーマス・マンのような規則正しい生活に憧れます。
2010/01/05(火) 23:12:40 | URL | マツド #WBN07k7g[ 編集]
わぁ、久々コメントありがとう。そして明けましておめでとう!
今年もよろしくです。
たまに遠くで自分のことを思い出してくれる友達って良いよね…。


規則正しい生活かぁ…(遠い目) 「早朝の散歩」とか憧れるけど、歩きたいのはシュヴァルツヴァルトの小径であって、アスファルトの路地じゃないんだよ。
2010/01/15(金) 21:45:51 | URL | サト #-[ 編集]
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