la petit cuvee

“プチキュベ”と、舌ったらずに発音して下さい。 くれぐれも、「ヴェ」と下唇を噛まぬよう・・・。
さらば愛しき日々よ(贋作)
午前8時半。自分の手の甲を跡が残るほど強く噛んで精神的危機に耐えたのち、私は旧知の間柄であるデパスの5ミリ錠に救いを求める(結局レスタスは効きすぎて昼間もぼんやりしてしまうので、少し前に処方を変えて貰った。終業後のクールダウン用という名目なのだけど、効き目が迅速&短時間なので私は専ら日中の負荷緩和に用いている)。

水で飲み下したりはしない。舌の裏側にすべり込ませて、その薄甘い錠剤がゆっくりと溶けてゆくのを待つ。
いわゆる舌下服用。
この非教科書的用法を(そしてデパスがそれに向く薬だということを)、私はどこで学んだんだっけか。

とにかく、それで取り戻せたはずの平静を、私は昼過ぎにまたしても取り落としてしまった。

思いがけない瞬間。
幸い、それはほんのいっときのこと。すぐに過ぎ去り取り繕われる感情の暴走。

相手を安堵させたくて、自己暗示をかけるようにして私は言う。大丈夫、大丈夫です、と。

大丈夫かな。
何となく、かけがえのない幸福な一瞬を、自分の手で振り払ってしまったような後味。

だけど、だって、だから。
私が泣く理由なんて、口にしたら最後だもの。

だから、守られるべき沈黙を抱いて私は眠る。

おやすみなさい。
また明日。
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