la petit cuvee

“プチキュベ”と、舌ったらずに発音して下さい。 くれぐれも、「ヴェ」と下唇を噛まぬよう・・・。
無人島のセオリー
僕の胸に湧き立ったすべてのものよ、再び底に沈んでしまえ!」
(『ファウスト』ツルゲーネフ)


『ファウスト』だけどゲーテではなくツルゲーネフ。

誰かから聞いた小咄に「無人島に男二人と女一人が漂着したらどうなるか」というのがあって、「イタリア人なら三人で仲良くする。フランス人なら女は好きな方の男と結婚してもう一人と浮気する。ロシア人なら女は嫌いな方の男と結婚して三人とも浜辺で延々と嘆き悲しむ」。確か日本でのオチは「日本人なら、男二人が愚痴を言い合って女は浜辺でその下着を洗う」だったっけ。

けだしロシア文学の三要素は「センチメンタルな男性」「エキセントリックな女性」「アンハッピーエンド」で、夏目漱石って同じ傾向だなぁと思いながらツルゲーネフを読んだ。 センチメンタルには大してバリエーションはないけど(せいぜいが裕福か貧しいかの違いくらい)、エキセントリックには色々ある。圧巻なのは『白痴』(ドストエフスキー)のナスターシャだけど、『片恋』(ツルゲーネフ)のアーシャもなかなか鮮烈。

この『片恋』と『ファウスト』が一冊になった新潮文庫、なかなか美しくリリカルな文章で(翻訳者は「ドストエフスキーはこの人の訳じゃなきゃ読む気がしない」米川正夫)、読んでいて心地良かった。悪くない本だ。うむ。

追記、忙しくても本を読む時間は取れるのだけど(食事と睡眠と同じレベルで必要不可欠だから)、考える時間と書く時間が取れなくてフラストレーション蓄積中。関係ないけど「無人島に一冊だけ持って行くとしたらどの本?」と訊かれたら、私は迷わず「植物図鑑」と答える。サバイバルだもんね。
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