la petit cuvee

“プチキュベ”と、舌ったらずに発音して下さい。 くれぐれも、「ヴェ」と下唇を噛まぬよう・・・。
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あの青い半島の彼方へ
「殺されない日々は終わった」
(昨夜の夢のご託宣)

のどかな昼下がり。木造校舎の屋根裏から火事に燻り出されて別館に避難した私は、そこの窓から校舎が燃え上がるのを眺めている。青空を背景に白灰色の煙が垂直に立ち上り、鈍い爆発音が数度。

やがて火のはぜる音。充分に離れているはずの別館までが燃え始め、「放火」の二文字と命の危険を意識しながら逃げ出した非常階段は何故か下りも上りもせず敷地のずっと外まで続き、土手のような傾斜にぶつかってコンクリートの上り階段に変わる。

誰かに追われているという不条理な感覚。不意に、自分が名刺大の白いカードを握りしめていることに気づく。走りながらちらりと目をやると、ありふれた黒のゴシック体で一言。

「殺されない日々は終わった」。

顔を上げると、土手の上の幹線道路は土嚢と鉄条網で封鎖されている。見張りらしき兵士がいきなり機関銃を向けて撃ってくる。

たまげたねこりゃ。
首をすくめるだけで弾丸をやり過ごせるのは夢の利点、と、私はぽっかり目覚めながら思う。オーウェルの『カタロニア讃歌』に、銃撃に遭ってとっさに手で顔をかばった自分に「手で銃弾が防げるものか」と自分で呆れる場面があったっけ。

失礼。他人の夢の話ほど退屈なものはないと誰かが書いていたのを、忘れたわけではないのだけれど。でもこの「殺されない日々は終わった」という言葉、私の「悪夢歴」の中でも出色の出来だと思ったもので。

首をすくめてやり過ごせ、と私の理性はささやく。自分に少しでも勝ち目があると思っていたなら、夢の中の私は拳銃か少なくともナイフくらいは持っていただろう。

悪い癖だ。何をするにも不安が先に立って、結局、一歩も踏み出せない。がんじがらめの日々。

見る前に跳べ。

もう少ししたら、きっとこの言葉も多少の説得力を持つだろう。

今はまだ、私は怯えているけれど。
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