la petit cuvee

“プチキュベ”と、舌ったらずに発音して下さい。 くれぐれも、「ヴェ」と下唇を噛まぬよう・・・。
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秋の夜長のつれづれ
「虫干や 紙魚声あらば句や鳴かん」
(誰の句か不明、椎名誠編『楽しき活字中毒者』から孫引き)

紙の魚、と書いて、「しみ」と読む。「栞魚」とも書く。ちなみにこの句を読んで「いいなぁ」と思える人は、間違いなく真性の本好きだろう。

実はうちの部屋に、出るのだ。しみ。紙魚。銀色の甲冑を纏った詩的で優雅な害虫(本の頁を好んで喰う)。
言い訳じみるが、掃除は人並みにしている。なので自分の部屋でゴッキー(ゴキブリです、念のため)にお目に掛ったことはないが、先日、二年目にして二匹めの紙魚が、壁にひっそりと張りついているのを見つけた。
幸い、紙魚は敏捷な虫ではない。わりあい荘厳な見掛けをしているので退治するのも気が引けたのだが、ここは蔵書の保護を第一に考え、ティッシュでそっと葬り去った(合掌)。

それにしても、紙魚は稀有な害虫だ。私に嫌悪を感じさせないどころか、美しいとすら思わせる。「声あらば句や鳴かん」(声があったなら、きっと句を鳴いただろう)…まさしくそんな想像をさせる虫なのだ。

本に巣食う虫。世にある読書家の多くが、奇妙な共感と愛情とをこの虫に感じていることだろう。

それに、今は長らくの絶版本も唐突に復刊されてたり(注)する世の中なので、紙魚の害もさほど致命的ではない。

紙魚、或いは栞魚。君らに非常な親近感を覚える私は、おそらく根っからの「本の虫」だ。

(注)例えばオーウェルの『カタロニア讃歌』、翻訳の一人称が「私」ではなく「僕」のもの。ちくま文庫で復刊しているのを見つけた時は書店で「小躍り」どころか本気で躍りそうになったけど、苦労して手に入れた米川正夫訳の『白痴』があっさり平積みされてるのを見た時は何だかがっかりしたものだ)。

追記、「虫干し」というものを私はしたことがないのですが、やはり定期的にすべきなんでしょうか(そしてどんなふうに…?)
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