la petit cuvee

“プチキュベ”と、舌ったらずに発音して下さい。 くれぐれも、「ヴェ」と下唇を噛まぬよう・・・。
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4番目のノスタルジア
「短くも寂しくも幸多かりし暑き我が夏」
(ニーチェ/堀口大学訳、サン=テグジュペリ『夜間飛行』より孫引き)


物心ついてからの十数年を過ごした場所を、ものすごく久しぶりに訪ねた。
車に自転車を積んでいって、現地で自転車を組んで、あちこち走って回ったのだ。
当時住んでいた家の跡地や、よく遊びに行ってた山や(夏になると地蔵盆の頃に肝試し大会があって、ゴール地点の神社では経かたびらを着た髪の長いお姉さんが「はーい、こちらが最後のチェックポイントですー」とか言って、お化けらしさの欠片もなくニコニコしてお菓子くれたのを思い出す)、通ってた小学校や、大して清流でもないのに何故かカワセミがいたちっちゃい川や、そんなものを見てきた。

子供の頃に遊んでた崖(私たちがつけた「獣道」ならぬ「子供道」も、ぼんやりとまだ残っていた)、友達と遊んだあとで家に帰る時に登ったコンクリートの階段、よく猫を連れて散歩した道(飼ってた猫はかなりの「アホ」だったけど、一緒に散歩してくれる猫ではあった)。
何もかも、ぜんぶが3/4スケールに見えた。

大きな立て看板の後ろに隠れて、こっそり「ねるねるねるね」的な駄菓子を食べてるのを親に見つかって、「食べるなら家で食べなさい!」とものすごく怒られたこととか(うちの家は人工的な着色料やら香料やらにかなり神経質だったので、親の前じゃドギツイ駄菓子なんかとても食べられなくて、それでも子供の頃はそういうのが食べたくて仕方なかった)、つつじの芯(雌蕊なのかな)を摘んでは蜜を吸ってたこととか、空腹だったわけでも美味しかったわけでもないのに何故か山に行くとすかんぽ(イタドリ)を折ってかじってたこととか、夏休みの朝に車庫まで牛乳を取りに行ってたこととか(どういうシステムだったのか、崖の上の細い道をたどった先に車一台ぶんのガレージみたいのがあって、そこに毎朝、近所の人たちぶんの牛乳が配達されてた。普通に今ある1リットル紙パックので、要冷蔵なのに普通に野ざらしで置いてあった気がする)。

自分の子供時代がさほど幸福に満ちてキラキラしていたわけではない。むしろネガティブなことばかりを強く記憶しているくらいだ。
でも、あれもこれも大したことじゃなかったんだ、と、心底から思った。
悲しかったことも苦しかったこともうまく遊べなかった遊びも、友達をがっかりさせたり傷つけたりうんざりさせたりしたことも。
あの頃の世界も、視界も、記憶も、重要度も。
気がついたら、ぜんぶが3/4スケールになっていた。

3/4だから、すっかり忘れたわけではなく、むしろまだ囚われている部分は多いのだろう。
でも1/4の「解放感」が私に吹き込んだ風があまりにも幸福に満ちていたので、小学校からの下校ルートをたどる途中、クロスバイクのペダルを踏みながら風に乗せて叫ぶしかなかった。
「ここがカワセミのいた川っ!!」
(注、いちおう後ろからシクロクロスで家人が追走してました。でも一人で走ってたとしても叫んだんじゃないかと思います)

もし今、何でも願いが叶うなら、私は子供の頃の自分に会いたい。
会って、言いたい。
そんなに心配しなくていいからね、と。
辛いことや悲しいこと、腹の立つことは、これからもたくさんある。
ただ生きるだけのことをとてつもない重荷に感じて放り出したくなる時も、きっとある。
でも、心配しなくていい。
君の天秤は、ちゃんと釣り合うようになってるから。

ただそれだけ、教えてあげたい。
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くろんど池に羊を見に行こうプロジェクト、vol.2
わあい。
羊だ。
羊だ。

「くろんど池に羊を見に行こうプロジェクト」、万全を期しての再チャレンジで無事、羊との邂逅を果たしました!
羊の何がそんなに嬉しいのだ、と言われると大した説明はできないのだけど、まあ、普段から些細なことにいちいち感激したり憤激したりしている私にとっては、羊は一大事なのです、はい。

厳密に言うと羊がいるのは「くろんど池」ではなくてその近くのごく普通の農村にある田んぼで、運が良ければ放し飼い状態の羊が目の前で草を食んでいるのが見られる(しかも触れそうなくらい近い)らしい。
今日は羊たちは残念ながら田んぼには出ていなくって、フェンスの奥にある小屋の中に納まっていたのだけど、道から声を掛けて手を振ったらなんか皆ぞろぞろ出て来て「呼んだ?」「何か用かいな?」と、わらわらフェンス際に並んでくれた。

瞳孔が横長で、毛がもこもこしてて、ちょっと薄汚れてて。

羊って、見るたびに思うけど、決してフワフワでもなければ真っ白でもなくて、いかにも手触り悪そうなのが笑える(間違いなくゴワゴワして油っぽい)。
外出先で写真を撮ったりするのはあんまり好きじゃないのだけれど、一応、記念撮影をして(羊、微動だにせず。実にサービス精神旺盛)、無事に帰って来た。
20160814-sheep.jpg
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