la petit cuvee

“プチキュベ”と、舌ったらずに発音して下さい。 くれぐれも、「ヴェ」と下唇を噛まぬよう・・・。
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無題
「あなたの心の持ちかた次第で、世界は良くも悪くもなります」
(姜尚中が否定的意味で「ココロ主義」と名付けた言論)

そんなわけがないじゃないか。

テレビも新聞もないのをいいことに、ラジオさえも消したまま、私は情報からひたすら逃げている。

身の回りの小さな幸せを数え、感謝の気持ちを忘れないこと。それはそれで良いことだ。周囲の雰囲気も多少は和やかになるかもしれない。

でも、それで「世界」が良くなることは、絶対にない。

「世界」は、個人の心の持ちかただけでどうこうできるものじゃない。「ありがとう」と「ごめんなさい」だけで良くなったりするものじゃない。人を憎んだだけで悪くなったりするものでもない。

地震も津波も、人間のことなど知らない。だからこそ、人間にはほとんど為す術がないのだ。

圧倒的な、やりきれないエネルギー。

今日、近くのスーパーの駐車場で、電話をしながら泣きじゃくっている女性がいた。聞くまいとしても耳に突き刺さる言葉の断片から、身内の誰かが被災して亡くなったのだと解った。

悪人だけを選んで罰する神などいない。人間を裁き、また罰するのは、人間だけなのだ。

一方で、これまでの災害時には検疫や何かで日本に入ることのできなかった海外の救助犬が、今回は政府の決断で入国したという話を聞いた。海外のレスキュー隊員たちは被災地にこれ以上の負担を掛けぬよう、自分たちの食糧を持って来ているという。

そう、人間を救えるのは、人間だけなのだ(救助犬も、入国を拒まないという人間の判断があって初めて人間を救える)。

関西にいる私は、ほんの数人の友だちの無事を確認してひとまず安堵し、いつも通りに仕事をし、食事をし、眠ってまた起きる。
節電を訴えるチェーンメールが届いて苛立ちつつ、僅かながら募金をする。

そして何より、この日常に恐怖を覚える。

まだ言うのか?
不幸は自らが招くものだと?
心のきれいな人は幸せになれると?
この期に及んでまだ言えるのか?
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月光の下で人魚を待つように
「あらゆるものの九割はクズ」
(シオドア・スタージョン/短編集『不思議のひと触れ』収録作品解題より)

通称、スタージョンの法則。

スタージョンが1953年の世界SF大で行ったスピーチの一部。バック・ロジャーズを代名詞として「SFの九割はクズ」と蔑視する風潮に反論したもの。
それを言うならあらゆるものの九割はクズで、重要なのはクズでない残りの一割なのだ、SFの一割は他のジャンルのそれと比べても引けは取らない、という内容のお話だ。

そう、ワインだって九割はクズだし、人生だって九割はクズだ。

でも、重要なのは残りの一割。

そうだよね。

たとえば月光の下で人魚を待つように、九割の孤独と一割の幸福がない交ぜになる時間。人生というのは、それの長い版なのかもしれない。
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