la petit cuvee

“プチキュベ”と、舌ったらずに発音して下さい。 くれぐれも、「ヴェ」と下唇を噛まぬよう・・・。
またしても、当面は無題
20090628212845
今日という日。
蒸し暑くはあるが概ね晴天。何の用事も約束もなく、私はひたすら家事に没頭する。

掃除と洗濯を済ませてから、ゆっくり朝食をとる。それから近所のスーパーに出かけると小振りなプラムがたくさん出ていたので、蜂蜜とホワイトリカーを一緒に買い込む。

そして午後、プラム酒の仕込み。大した手間は要らない。瓶を熱湯消毒して、洗ったプラムの水気を拭いて瓶に入れ、上から蜂蜜とホワイトリカーを注ぐだけ。

一昨年に浸けたのよりは甘めにするつもりで、蜂蜜はたっぷり(それでも一般的なレシピよりは少ないけど)。

この果皮の鮮やかな色は、二ヶ月もするとすっかり失せてしまう。中に浸け込んだプラムはアルビノのようなオフホワイトになる。その代わり、透明だったホワイトリカーが、綺麗なサーモンピンクに染まるのだ。

そうやって出来上がりを思うと普段の人嫌いはどこへやら、今年も誰か、このプラム酒を振る舞える人がいるといいな、と思うのだ。
私の人嫌いは一生治りそうにないけれど、ささやかな楽しみを誰かと分かち合いたい、という気持ちはあるらしい。

柄にもなく、ね。
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衣食住あらため書食住?
「…。愛情というのは与えるものではなく、愛したいと感じる気持ちを、相手からもらうことをいうのだと」
(『まほろ駅前多田便利軒』三浦しをん)

この引用はちょっと不本意。そんなに大きく心を動かされたわけではない。ただ、しばし考えてみるべき言葉…かなぁ。

さて。
今日やっと、定額給付金を全額浪費すべく、街中の大型書店へ出掛けた。

「給付金、何に使う?」と訊かれて「本」と即答した、その時の野望(本屋さんで買い物カゴを持ってウロウロ。前からやってみたかったんだ)を実現すべく。
でも何となく気分が乗らず、本当に欲しいのかどうか解らないような本ばかり選んで(そもそも図書館とブックオフの恩恵に慣れたこの身には、やっぱり定価で買うことが躊躇されるのだ)、金額は給付金の半分くらいに終わった。

帰りにマディラワインとゴルゴンゾーラ・ドルチェを買い込み、給付金残高を清算。服とか靴とかね、買わなきゃいけないものは他にあるんだけど。買わなきゃいけないものと買いたいものはまた別なので。

さらにバスの待ち時間に立ち寄ったお馴染みブックオフで、三浦しをんの直木賞受賞作『まほろ駅前多田便利軒』を200円で買う。というのも、書店で買い込んだ本は宅配にして貰ったので、明日にならないと届かないから。今日読む本がないと困るから。

でもこの本、なかなか良かった。著者の趣味全開のイラストにはちょっと苦笑したけど、直木賞にはピッタリの娯楽小説。

今までエッセイしか読んだことなかったけど、小説書くの巧いなぁ、三浦しをん。書かずにはいられなくて書かれたものではなく、書くことを楽しみながら書かれたもの。そんな気配が満ちている。

ああ、それもまた才能なのだなぁ。
さらば愛しき日々よ(贋作)
午前8時半。自分の手の甲を跡が残るほど強く噛んで精神的危機に耐えたのち、私は旧知の間柄であるデパスの5ミリ錠に救いを求める(結局レスタスは効きすぎて昼間もぼんやりしてしまうので、少し前に処方を変えて貰った。終業後のクールダウン用という名目なのだけど、効き目が迅速&短時間なので私は専ら日中の負荷緩和に用いている)。

水で飲み下したりはしない。舌の裏側にすべり込ませて、その薄甘い錠剤がゆっくりと溶けてゆくのを待つ。
いわゆる舌下服用。
この非教科書的用法を(そしてデパスがそれに向く薬だということを)、私はどこで学んだんだっけか。

とにかく、それで取り戻せたはずの平静を、私は昼過ぎにまたしても取り落としてしまった。

思いがけない瞬間。
幸い、それはほんのいっときのこと。すぐに過ぎ去り取り繕われる感情の暴走。

相手を安堵させたくて、自己暗示をかけるようにして私は言う。大丈夫、大丈夫です、と。

大丈夫かな。
何となく、かけがえのない幸福な一瞬を、自分の手で振り払ってしまったような後味。

だけど、だって、だから。
私が泣く理由なんて、口にしたら最後だもの。

だから、守られるべき沈黙を抱いて私は眠る。

おやすみなさい。
また明日。
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